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大腸がんの治療と手術後の生活——埼玉県立がんセンターが行うサポート

疾患啓発(スポンサード)

最終更新

2020/01/24

2020 年 01 月 24 日
掲載しました
大腸がんの治療と手術後の生活——埼玉県立がんセンターが行うサポート
風間 伸介 先生

埼玉県立がんセンター 消化器外科 副部長

風間 伸介 先生

目次
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日本において増加傾向にある大腸がんですが、手術をしてがん腫瘍をとり切れれば、治癒の可能性が高まるがんとも言えます。不安ばかりを抱えずに、正しい知識を持って、しっかりと向き合って治療することが重要です。

今回は大腸がんの治療方法と手術後の生活について、埼玉県立がんセンターの風間伸介先生にお話を伺いました。

大腸がんの治療方法

大腸がんは、肝臓や肺などに転移のある進行したがんであっても、検査で指摘された病変を完全に取り除く手術を行うことで、治癒の可能性が高まるといわれています。

当院では、転移がある場合、消化器外科 肝臓グループ、胸部外科の医師と連携して診断を行い、治療に当たります。また、がんが膀胱や子宮にまで及ぶこともありますが、その場合には、泌尿器科、婦人科と合同で治療に当たります。

また、近年では、受診時にがんが広がっていて手術で対応できない場合でも、まずは抗がん剤治療や、抗がん剤治療と放射線治療を併用することで、がんを小さくしたり、広がりを抑えたりする術前治療を行うケースが出てきました。この術前治療を行うことで、手術ができる場合もあります。当院には、消化器内科に抗がん剤を専門とする、日本臨床腫瘍学会認定『がん薬物療法専門医』がおりますので、消化器内科や放射線治療科の先生と連携を密にし、治療に当たっています。

腹腔鏡下手術

当院では、傷が小さく、痛みも少なく、回復も早い腹腔鏡下手術を積極的に導入しています。大腸がんの手術というと、お腹にメスを入れる開腹手術をイメージされる方が多いかもしれません。しかし、より早く大腸がんへの腹腔鏡下手術が導入された欧米では、進行がんに対しての長期成績が従来の開腹手術に劣らないことが報告されています。当院でも2018年の実績で、81%の患者さんが腹腔鏡下手術を受けられました。当院の消化器外科 大腸グループの医師3名(2019年12月現在)が、内視鏡外科学会の技術認定を受けて治療に当たっています。

また、2018年4月より、直腸がんに対する手術支援ロボット“ダ・ヴィンチ (da Vinci Surgical System) ”が保険適応されました。当院でも2019年6月よりロボット手術を保険適応で行っています。ただし、がんの進み具合や、心肺機能の状況を鑑みて、従来の開腹手術で行うこともあります。

括約筋間直腸切除(ISR)手術について

括約筋間直腸切除(ISR)手術
括約筋間直腸切除(ISR)手術

がんは腫瘍だけを取り除けばいいわけではありません。がんが周囲にも広がっているため、ある程度広く切除する必要があります。そのため、がんが肛門の近くにできてしまった場合には、括約筋や肛門を含めて切除しなくてはいけない場合があります。その場合には、排便を行うために新たな肛門をお腹に作ることになります。これが人工肛門(ストマ)です。

「人工肛門は避けたい」という思いをお持ちの患者さんは多いと思います。しかし、医療の観点では、できるだけがんを取りきりたい。その両者の思いを両立するために、括約筋間直腸切除(ISR)手術という、肛門を温存する手術が開発されてきました。括約筋間直腸切除(ISR)手術は、一時的には人工肛門が必要となりますが、最終的には自然の排便を目指します。当院ではこの術式を積極的に導入し、年間15名程度の患者さんがこの手術を受けられています。

化学療法と放射線療法について

当院には、大腸がんの抗がん剤治療を専門としている、日本臨床腫瘍学会認定『がん薬物療法専門医』が、消化器内科に2名(2019年12月現在)在籍しています。この『がん薬物療法専門医』が中心となって、術前、術後の抗がん剤治療を担当しています。

また、放射線治療を専門としている、日本放射線腫瘍学会認定『放射線治療専門医』も1名(2019年12月現在)在籍しています。

抗がん剤治療や放射線治療が必要となる患者さんの治療法の検討のために、カンファランスを定期的に開催し、診療科を横断して適切な治療を行える体制を築いております。

大腸がんの治療後の生活

大腸がんの再発率は、ステージによって異なります。ステージⅠは約6%、ステージⅡは約13%、ステージⅢは約30%で再発が起こります。

また、大腸がんの中でも直腸がんの場合、それ以外のがんよりも若干再発率が高いです。

再発の約80%は手術後3年以内に、95%は手術後5年以内に起こります。当院ではこちらを念頭に、術後のサポートを行っております。

定期検査

再発の95%が手術後5年以内に起こることから、5年間の定期的検査が目安となります。日本の大腸癌研究会が定期的検査の方法の指針を出しており、それに従って行われます。

当院では、血液検査は3か月ごと、CT検査は半年ごと、大腸の検査は1〜2年ごとに行うことをベースにしています。

埼玉県立がんセンターのサポート

当院が手術後に退院してよいと考えている状態は、自宅でずっと寝ていなくてはいけない状態ではありません。退院後、ある程度は自分のことが自分でできる、自立して生活ができる状態というのを、ひとつの目安としています。そのため、退院してすぐに患者さんが元の生活に戻れるよう、サポート体制を構築しています。

大腸がんの手術後には、食事の摂り方に留意が必要です。こちらについては、看護師や栄養士がサポートしています。また、手術の傷への心配、就労の心配については、医師の診察のほかに、看護師による看護相談も行っています。大腸がんでは人工肛門(ストマ)が必要となることもありますが、看護師が外来での管理、相談を行っています。

さらに患者さんだけではなく、患者さんのご家族も含めた精神的なサポートについても、精神腫瘍科と連携して行っています。手術直後だけではなく、治療の過程や再発時の精神面でのケアなどにも対応していますので、安心して手術前の生活に戻ってください。

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  • 埼玉県立がんセンター 消化器外科 副部長

    風間 伸介 先生

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