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インタビュー

食道がんの原因ー組織型によっても原因が異なる

食道がんの原因ー組織型によっても原因が異なる
瀬戸 泰之 先生

国立がん研究センター中央病院 病院長、元東京大学医学部附属病院 胃食道外科 科長

瀬戸 泰之 先生

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この記事の最終更新は2015年09月19日です。

食道がんで亡くなる方は、統計によればおよそ100人に1人です。悪性腫瘍(がん)全体の中では高い数字とはいえませんが、それでも非常に多くの方の命を奪っている病気です。この食道がんとはいったいどのような病気で、何が原因となって起こるのでしょうか。食道がんに対する最新のロボット手術を世界で初めて成功させた東京大学胃・食道外科教授の瀬戸泰之先生に、食道がんの原因ついてご説明いただきました。

食道がんとは、その名のとおり食道にできたがんです。食道の内面を覆っている粘膜の表面にある上皮から発生するがんを食道がんと呼びます。

そもそも食道とは、長さが25cmあり喉と胃をつなぐ管状の臓器で、下図を見てもわかるとおり、背中側を通る心臓や肺のさらに奥にある臓器です。

食道がんを理解するためには、組織型の存在を無視することはできません。すなわち、「扁平上皮がん」と「腺がん」の2種類があるということをしっかりと理解しておく必要があります。がんは、その構造によって組織型というものが決まりますが、食道がんにはそれが扁平上皮がんであるケースと腺がんであるケースがあります。

基本的に、日本では食道がんの90%が扁平上皮がんです。一方で、欧州の場合は腺がんが多いです。この違いの原因には、日本人と欧米人のお酒に対する体質の違いが大きく影響していると考えられています。また、日本の場合、食道がんにかかるケースは圧倒的に男性が多いです。男女比は6:1にも及ぶと言われています。一方で中近東では、その発症に男女差はないといわれています。

食道がんの組織型(扁平上皮がん、腺がん)によっても原因が異なります。
日本人に多い扁平上皮がんの場合、「高齢」「喫煙」「飲酒」の3つが大きなリスクとなります。また、栄養状態の低下や野菜・果物の摂取不足などによるビタミン不足も危険因子とされます。

一方で、欧米に多い腺がんの場合、「逆流性食道炎」が大きなリスク因子となります。
これは胃酸の食道への逆流によって食道の組織が変わり(Barret食道と呼ばれる)、がん化しやすくなるというメカニズムによって起こります。

近年の喫煙者の減少にともなって扁平上皮がんの数が減ってくるだろうと予想される一方で、生活の欧米化によって腺がんが増えてくるのではないかという予想もされています。
また、近年ピロリ菌の除菌が一般的に行われています。これにより扁平上皮がんが減る一方で、ピロリ菌を除菌することにより胃酸の濃度が高まり、腺がんになりやすくなるという可能性も示唆されています。

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