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インタビュー

公開日 : 2016 年 08 月 25 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

入浴は?においや漏れの心配はない?ストーマに関する疑問と回答

横浜市立大学附属市民総合医療センター 看護部 看護管理室
宮田 晶代先生

ストーマ(人工肛門)を造設した方が社会生活に復帰するとき、気になることや疑問に思うことがあっても相談できる人はなかなか身近にいません。横浜市立大学附属市民総合医療センターのストーマ外来で患者さんをサポートしている皮膚・排泄ケア認定看護師の宮田晶代看護師に、ストーマに関するよくある質問について答えていただきました。

においは気にならない?

ストーマ装具が貼付されていればにおいは基本的にもれません。袋に消臭成分が備わっているものあります。ストーマ袋には消臭フィルターが備わっていてにおいが直接もれない構造になっています。

においはストーマ造設前と同じです。ストーマ装具の交換や便の排出の際は実施する場所や周囲への配慮は必要です。

画像左:消臭用の活性炭、画像右:皮膚に密着する面板

画像左:消臭用の活性炭、画像右:皮膚に密着する面板

においが気になる場合はにおいの漏れる原因を探す必要があります。ストーマの装具が密着できず漏れが生じていることや、便を捨てた後に捨て口のノズルやキャップの拭き残しがあるなど、ケアが不十分なことが理由の場合もあるのでケアの手順一つ一つを確認し、原因の対処を行う必要があります。

画像:ストーマ袋の便の捨て口、ノズルとキャップは清潔に

画像:ストーマ袋の便の捨て口、ノズルとキャップは清潔に

【写真でみる排出口の拭きとり方】

排出口の拭きとり、閉鎖を実施している写真

画像:排出口の拭きとり、閉鎖の実施の様子

においの感じ方は人それぞれで個人差がありますし、心理的な要因もあります。ご本人がにおうと思ってしまうと、実際にはにおいがしていなくても、ストーマ袋に便が入っているところを見ただけでにおいを感じるようになることもあります。

周囲は気になっていないのにご本人が気になるという場合には、「私は気になりませんよ」「においませんよ」と伝えたうえで、何が気になるのかを確認します。袋の中が見えることが気になるのか、衣類に染みついている気がするのか、患者さんがどのように気になるのかその対処を探すようにします。

食事は今までどおりでいいの?

基本的には何か食べてはいけないものがあるとか、制限を設けるような指導はしていません。先ほども申し上げたように、周囲ににおいがもれることはありませんから、便のにおいが強くなるような食べ物を避ける必要もないのですが、ストーマ袋にたまった便を捨てるときにはご自身がにおいを感じるので、あまりににおいが強いようであれば、前日にどんなものを食べたのか振り返っていただくと良いと思います。

ストーマからは自然に便が出てきます。下痢をしてしまうとストーマ袋にたまる便の量が多くなってしまいますし、便が硬いと腸閉塞などを起こすおそれがありますので、食事のときにはよく噛んでバランスの良い食事を心がけていただくようお話ししています。

ストーマ装具の汗対策は?

夏場や体を動かして汗をかいた後は、予防的に通常の交換のタイミングより早めに、新しい装具に取り替えていただくようにしています。袋の裏側が蒸れると不快感があったり、汗による皮膚障害が生じることがあります。肌触りのよい素材のカバーを付けるなどして、皮膚に直接触れないように工夫をする場合もあります。

お風呂に入るときはどうするの?

入浴時は浴槽に入っていただいても問題はありません。ストーマからお湯が入ってくることはありません。ただし、湯船に浸かってリラックスすると、ふいに便を排出してしまうことがあります。

ご自宅のお風呂を使うときには装具を外して入っても構いませんが、入浴中の排泄が気になる場合は、装具を付けたまま入浴したり、装具交換のない日でも入浴やシャワーを浴びることが可能です。公衆浴場ではマナーとして装具を装着した状態で入浴することを説明しています。

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横浜市立大学附属市民総合医療センター 看護部 看護管理室

宮田 晶代先生

横浜市立大学附属市民総合医療センター看護部にて、皮膚・排泄ケア認定看護師としてストーマ(人工肛門)を造設される患者さんのサポートを行う。適切な説明と対応で患者さんの不安を取り除くため、新製品を自分自身も使用するなど、患者さん目線に立ったケアを行い、高い信頼を得ている。スタッフへの研修、医師との緊密な連携により、横断的・多角的にストーマを造設された患者さんを支えている。

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