インタビュー

関節リウマチの患者さんが生物学的製剤による治療を選択した例

関節リウマチの患者さんが生物学的製剤による治療を選択した例
守田 吉孝 先生

川崎医科大学 教授、川崎医科大学附属病院 リウマチ・膠原病科 部長

守田 吉孝 先生

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生物学的製剤が日本で関節リウマチに対しての保険適用が認められたのは2003年以降ですので、専門病院ではすでに多くの患者さんに使用されているかと思います。しかしながら、まだこの治療を受けたことがない患者さんにとっては、薬の副作用などについて不安に思う方も多いのではないでしょうか。実際に生物学的製剤による治療を決心した方々のお話を、川崎医科大学 リウマチ・膠原病学教授 守田(もりた) 吉孝(よしたか)先生に伺いました。

※本記事は、守田 吉孝先生ご監修「生物学的製剤を使用中の患者さんの声をもとに(2015年作成)」をもとにしています。

関節リウマチと診断され、初めの8か月は痛み止めの薬で痛みをコントロールすることができていました。しかし、その痛み止めでも関節リウマチによる痛みを抑えることができなくなっていったとのことです。

痛みはとくに朝と昼にひどくなり、耐え難くつらいときも多々あったようです。男性は4人家族・2児の父親で、会社が休みの日には子どもを公園に連れて行っていました。しかし関節リウマチの痛みのせいで、会社での仕事にも支障がでることや、家族に当たってしまうこともあったそうです。男性は、関節リウマチの痛みだけでなく家族の影響も心配し、主治医に相談しました。そこで生物学的製剤の話を知り、治療のため、家族のため、生物学的製剤による治療を決心しました。

突然徐々に手や指の関節が腫れてきて、近くの医院で半年後に関節リウマチと診断されました。関節の腫れや痛みは改善することなく、それどころか変形をおこし、足の指や膝にも広まっていきました。階段での移動がつらく、引越しも考えたそうです。別の医院でリウマチを専門にしている医師から生物学的製剤をすすめられたのですが、治療費・通院時間・副作用などのことが気になり、半年ほど悩んだのだといいます。しかし、症状が治まらず変形している関節が増えたとき、意を決して家族に相談し、生物学的製剤による治療を開始しました。

50歳代後半から関節が痛くなりだしました。関節に湿布を貼ることで対処したそうですが、改善はなく、半年後に関節リウマチと診断されました。症状は改善せず、むしろ悪化し続けてしまいました。痛みで農作業もできず、自分の身の回りのことをすることに支障がでてしまい、家族に迷惑をかけることがつらかったといいます。

農作業で通院時間の確保が難しかったのですが、主治医との相談のなかで、生物学的製剤を自分で注射することで治療することをすすめられました。自分で注射することにためらいを感じて中々始められなかったのですが、看護師から注射の方法を教わることで、注射による治療を始めることができました。

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