![虚血性心疾患に対する冠動脈バイパス術――国立国際医療研究センター病院における手術の特徴](http://carbon-assets.medicalnote.jp/uploads/content/cover/11/11303/s397x212_1b05171e-a5c7-4910-9223-fed58276f0f2.jpg)
狭心症とは心臓の周辺を流れる“冠動脈”という血管が狭くなってしまうことにより、胸に締め付けられるような痛みが生じる病気です。狭心症と心筋梗塞を合わせて“虚血性心疾患”と呼ぶこともあります。狭心症は血管の老化現象ともいえるので、加齢に伴い誰にでも起こる可能性があると考えられています。
本記事では、狭心症の種類ごとの特徴や、治療法、予防法について詳しく解説します。
狭心症とは冠動脈(心臓の血管)が狭くなることで血液の流れが悪くなり、心筋に十分な酸素が行き渡らなくなるために、胸が圧迫されるような痛みなどの発作が生じる病気です。痛みはときに胸だけでなく肩や首、後頭部やみぞおちなどに感じることもあります。また、発作は一般的に数分で治まります。
狭心症は、心筋梗塞とともに“虚血性心疾患”と呼ばれます。共に冠動脈に異常をきたすことで血液の流れが悪くなる病気ですが、狭心症の場合は、冠動脈は狭くなるだけで完全にふさがっていないほか、発作も数分で治まることが一般的です。
一方心筋梗塞の場合は、血管の狭くなった部分に血液の塊である“血栓”が詰まることで冠動脈が完全にふさがってしまうため、心筋の細胞が壊死を起こしてしまいます。また、発作では胸に激痛が走り、呼吸困難や吐き気などの症状が現れます。発作は20分~数時間続くこともあり、場合によっては命を落とすこともあります。さらに、心不全や不整脈などの重篤な合併症を招くこともあり、緊急手術が必要になることもあります。
狭心症は冠動脈が狭くなる原因別に大きく2つに分かれます。以下では、それぞれの特徴や原因についてお伝えします。
血管が狭くなることにより、体を動かした際に発作が生じる病気です。主に歩行や階段の上り下り、重たいものを持ったときなどに発作が現れ、安静にしていると治まります。ただし、高齢の方や糖尿病患者では症状が現れにくいことがあるほか、血管が狭くなっていても症状が現れない方もいます。
また、労作性狭心症の主な原因は動脈硬化です。動脈硬化とは、動脈の壁が厚く硬くなることによって血管のはたらきが悪くなることをいいます。中でも狭心症の場合には、動脈の壁に悪玉コレステロールなどからなる粥腫(お粥状のドロドロとした状態の腫瘍)と呼ばれるものが生じることによって血管が狭くなる“粥状動脈硬化”が原因であることが一般的です。
血管がけいれんを起こすことによって、血流が悪くなり発作が生じる病気です。これは通常、朝起きたとき、たばこを吸ったとき、お酒を飲んだときなど、決まった条件で発作が現れます。このため、冠攣縮性狭心症は喫煙、飲酒、ストレスなどが原因で発症すると考えられています。
狭心症の治療方法として、薬物療法、心臓カテーテル治療、冠動脈バイパス手術が挙げられます。
狭心症の薬物療法は労作性・冠攣縮性の狭心症で用いられることがあります。
心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から“カテーテル”と呼ばれる細い器具を挿入し、心臓周辺の血管の治療を行うことをいいます。労作性狭心症に用いられる治療です。狭心症の場合には狭くなった冠動脈を風船で広げる“バルーン治療”や、冠動脈の狭くなった部分に金属の筒を留置して血管を広げる“冠動脈ステント”などが検討されます。
冠動脈バイパス手術とは冠動脈に新しい血管を作ることで、血液の流れをよくする治療です。労作性狭心症に用いられる治療です。新しい血管を作るために別の部位から血管を持ってきて、つなぎ合わせます。
狭心症を予防するためには動脈硬化の進行を防ぐことが大切です。
狭心症が進行すると心筋梗塞に発展することもあるため、狭心症の段階で治療を受けることが大切です。特に狭心症は動脈硬化の危険因子となる喫煙や加齢(高齢者)、LDLコレステロールの高値、高血圧などがあると、狭心症および心筋梗塞の危険が高くなります。そのため、これに該当する方や、家族歴がある方、あるいは狭心症が疑われるような症状が現れた場合には病院の受診を検討しましょう。また、狭心症を予防するには原因となる動脈硬化の進行を防ぐことが大切であるため、生活習慣の改善を心がけるとよいでしょう。
医療法人 札幌ハートセンター 理事長 兼 CMO
周辺で狭心症の実績がある医師
医療法人財団順和会 山王病院 副院長、国際医療福祉大学臨床医学センター 教授
内科、アレルギー科、血液内科、リウマチ科、心療内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、代謝内科、膠原病内科、脳神経内科
東京都港区赤坂8丁目10-16
東京メトロ銀座線「青山一丁目」4番(南)出口 徒歩4分、東京メトロ千代田線「乃木坂」3番出口 徒歩4分
東京都立多摩総合医療センター 副院長(前循環器内科部長)
内科、血液内科、リウマチ科、外科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、感染症内科、消化器内科、内分泌内科、代謝内科、膠原病内科、脳神経内科、血管外科、頭頸部外科、精神神経科、総合診療科、病理診断科
東京都府中市武蔵台2丁目8-29
JR武蔵野線「西国分寺」南口 JR中央線も乗り入れ バス(約5分):総合医療センター(府中メディカルプラザ)行き、西府駅行き 総合医療センター(府中メディカルプラザ)下車 徒歩14分
順天堂大学 心臓血管外科 主任教授、虎の門病院 循環器センター外科 特任部長
内科、血液内科、リウマチ膠原病科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、歯科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都港区虎ノ門2丁目2-2
東京メトロ銀座線「虎ノ門」出口3 徒歩5分、東京メトロ日比谷線「霞ケ関」丸ノ内線、千代田線も利用可 徒歩8分
順天堂大学附属順天堂医院 院長、順天堂大学大学院医学研究科 心臓血管外科学講座 教授
内科、血液内科、膠原病・リウマチ内科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都文京区本郷3丁目1-3
JR中央線(快速)「御茶ノ水」御茶ノ水橋口 JR中央・総武線も乗り入れ、東京メトロ丸ノ内線も利用可 徒歩5分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」 徒歩7分
順天堂大学 心臓血管外科、虎の門病院 循環器センター外科
内科、血液内科、膠原病・リウマチ内科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都文京区本郷3丁目1-3
JR中央線(快速)「御茶ノ水」御茶ノ水橋口 JR中央・総武線も乗り入れ、東京メトロ丸ノ内線も利用可 徒歩5分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」 徒歩7分
関連の医療相談が40件あります
心臓の動悸
昨年11月に狭心症でカテーテル手術を行いステントを一本入れました。術後の経過は問題なく運動すると必ずといっていいほど胸の痛みも安全に収まりほっとしておりました。しかしごく最近になって夜が多いのですが動悸を覚えることがおおくなり、またみぞおちの少し下の心臓側あたりが違和感(なにか詰まっているような感じ)を覚えます。決して我慢できないとか辛いものではないのですが心配です。最近は多くはありませんがたまにお酒もいただきますがその辺が問題なのでしょうか? よろしくお願いいたします。
脱力感と動悸
狭心症の診断は3月の末にされて、それから毎日お薬を飲んでますが、7月の初めに喉の違和感で耳鼻科に通院し漢方薬を処方されましたが未だに症状は良くならず 今日は夕方に動悸と身体の脱力感があり 倒れるかと思いました。今は、胸焼けがして不快感です。しっかり薬も飲んでいるのに全然体調が良くならず毎日不安で気持ちも沈んでしまいます。心療内科等に受診して方がいいでしょうか?
喉の違和感
今 狭心症で服薬治療中なのですが、1週間位前から喉が詰まる様な違和感が出て困っています。胸焼けが酷かったので20日の日にお薬を処方してもらい24日の日にも狭心症のお薬が1つ追加で出されました。寝つきも悪く 疲労感もありどうしたらいいでしょうか?
左側の肩、胸、頭痛、左目の違和感
一週間前から左の首筋が痛く、寝違えたかと思って安静にしていたが良くならない。5日ほど前から左肩甲骨下の痛みとそのせいか息を吐くと心臓が痛い。 左後頭部からの頭痛があり、今朝起きると左目だけが腫れているような違和感、やや見えづらくなっているような感覚がある。 3日前に内科受診時は該当する病気がなく、疲れなどだろうと診断 昨日整形外科を受診し、肩こりが強いのでそれが原因の寝違えのようなものだろうとの診断。 実際に嘔吐はしないが、みぞおちあたりがムカムカとする、車酔いのような気持ち悪さがある。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。
「狭心症」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「受診について相談する」とは?
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。