
難治性がんのひとつである胆管がんは、患者数が少なく解明されていない部分が多くあります。発症の原因もはっきりとわかっていませんが、リスクと考えられているものがいくつかあります。本記事では、胆管がんの原因と生存率、また難治性がんと呼ばれる要因について、がん研有明病院 消化器センター 肝・胆・膵外科部長の齋浦明夫先生にお話しいただきました。
胆管がんは患者数が少ないため解明されていない部分が多く、原因はわかっていません。東南アジアに位置するタイでは、ある種の寄生虫が原因といわれていますが、日本ではその寄生虫はほとんど存在していません。しかしながら、次の疾患などが胆道がん(胆管がん)のリスクになるといわれており、それらはすべて胆道の慢性炎症といえます。
胆管がんは男性に多い傾向にあります。肥満は一般的にがんのリスクではありますが、胆道がんは痩せ型の方にも多くみられ、相関はそれほどないと考えられています。また遺伝性でもありません。
上記に述べた以外には、ある化学物質がリスクであるとされています。2012 年、大阪市にあるオフセット校正印刷会社の元従業員らが、高い頻度で胆管がんを発症していた事実が明らかになりました。その後の調査でインク洗浄剤のなかの、1,2-ジクロロプロパンとジクロロメタンという化学物質が胆管がんのリスクであると指摘されました。現在、WHOは胆管がんの原因のひとつに挙げています。しかし注意が必要なのは、問題となったのは特定の会社だけであり、すべての印刷会社が危険ということではありません。
がん研有明病院のデータによると(2007年のがん登録症例に基づく)、胆管がんにおける5年生存率は30%を切る結果になりました。
また、難治性がんの肝臓がんや膵臓がんも同様に30%を切っていました。これらの肝胆膵領域のがんが難治性がんといわれる要因には、肝胆膵領域には主要な血管が多いことと、臓器が漿膜(しょうまく)とよばれる膜につつまれていないため、早期にリンパ管などに転移してしまうということが挙げられます。漿膜は胃や大腸には存在しています。たとえばソーセージのように、なかのお肉が膜に包まれているというイメージです。
そのほか、胆管がんに有効な抗がん剤の開発が遅れているということ、後述するように手術を行っても再発してしまう方が多いということもあり(参照記事「胆管がんの治療-手術は治癒が期待できる唯一の治療法」)、難治性がんという位置付けになっています。
順天堂大学大学院医学研究科 消化器外科学講座 主任教授、順天堂大学医学部附属順天堂医院 肝胆膵外科 教授
周辺で胆管がんの実績がある医師
東京医科大学病院 消化器内科 主任教授
内科、血液内科、リウマチ・膠原病内科、外科、心療内科、神経内科、脳神経外科、呼吸器内科、呼吸器外科、消化器内科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、矯正歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、循環器内科、糖尿病内科、代謝内科、内分泌内科
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がん研有明病院 肝胆膵外科部長
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