「若い世代にもっと医師会について知ってほしい」――そう語るのは、神奈川県医師会の理事であり広報ブランディングに携わる磯崎 哲男(いそざき てつお)先生(小磯診療所 院長)です。神奈川県医師会では、医師会の存在を多くの人に知ってもらい、また医療への関心を高めてもらうために、さまざまな手法で広報ブランディングに取り組んでいます。さらに2025年6月に鈴木 紳一郎(すずき しんいちろう)先生(藤沢湘南台病院 理事長)が会長に就任して以降、医師会はより活性化してきていると磯崎先生はおっしゃいます。広報の取り組み、神奈川県医師会の変化について磯崎先生にお話を伺いました。
医師会は「閉鎖された組織で何をやっているのかよく分からない」というイメージを持たれがちです。自分たちの生活にどのように結びついているのかをご存知ない県民の方も多いと思います。そこで私たちは神奈川県医師会の存在や取り組みを知ってもらうために、さまざまな場で広報に取り組んできました。
たとえば、昨年(2025年)には「かながわMIRAIストリート」に出展し、医療に関するイベントを催しました。イベントでは、映画「はたらく細胞」とコラボレーションして、登場するキャラクターや医師・看護師の衣装での記念撮影、本物の聴診器をプレゼントする抽選会を催し、医師による聴診器の使い方レクチャーも行いました。さらに、かながわMIRAIストリートの出展と同時に、映画「はたらく細胞」の上映会に無料招待する企画も実施。この申込用QRコードを東急沿線のフリーペーパー「SALUS」や神奈川県の地域情報誌「タウンニュース」にも掲載したところ、100組の募集に対して1,500組もの応募があったのです。その前年に違う場で広告を出稿した際はあまり反応がよくなかったこともあり、人気がある媒体を選定すればそれだけ広報の効果もあることがよく分かった事例でした。現在も、どのような広報手法を使うと県民の関心を集めることができるのか、模索と検証を繰り返しながらブランディングに取り組んでいるところです。また、鈴木 紳一郎会長の1日を追ったBS番組や神奈川県医師会の宣伝動画も作りました。それらは二次利用可能なため、郡市区等医師会(地域医師会)にも活用してもらっています。神奈川県医師会はどんどん変化しつつあることを、医師会の内部にも知ってもらおうと思っています。
2025年6月、鈴木 紳一郎先生が神奈川県医師会の会長に就任されました。鈴木先生は藤沢市医師会の会長を8年務められ、本会においても副会長としてご活躍されてきました。鈴木先生の就任以降、神奈川県医師会はよりいっそう風通しのよい組織へと進化してきていると感じています。会長自身も自由に発言されるので、メンバーとしてもとても意見が出しやすいですね。単に発言しやすいだけではなく、提案したアイデアや意見が取り上げてもらいやすい雰囲気もあり、医師会全体が活性化してきているのを感じます。これは藤沢市医師会の会長として長年培われてこられたマネジメント力あってこそではないでしょうか。鈴木先生のリーダーシップの下、県民にとっても医師にとってもよりよい医療の未来を実現するためにこれからも尽力していきたいと思います。
けがをしたとき、病気をしたとき、当たり前に医療を受けられる環境をつくっているのが医師会です。学校健診や乳幼児健診、休日・夜間診療所の運営を行ったり、災害時には被災地に駆けつけて医療支援を行ったりもしています。もしかすると医師会に対して漠然と悪いイメージを抱いている方もいるかもしれません。医師である私でさえ、医師会に入るまで医師会にあまりよいイメージを抱いていなかったのですが、加入して活動を始めてみて、日本の医療の土台をつくっていたのが医師会であることを知りました。ネガティブなイメージを払拭するために、今頑張っているところです。そして、県民の皆さん、特に若い世代の方々に医師会のことをもっと知ってもらい、身近な存在に感じてもらえればと思います。今年も「かながわMIRAIストリート」に出展予定ですので、ぜひたくさんの方にお越しいただけるとうれしいです(2026年5月30日・31日、横浜公園・日本大通り・県庁本庁舎駐車場にて開催予定)。
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