提供:公益社団法人日本整形外科学会
2026年5月15日、9年の歳月をかけて編纂された「日本整形外科学会100年史」がweb版として公開されました。1926年に118名の会員で発足した日本整形外科学会(以下、日整会)は、いまや27,000名余の会員を擁する世界最大の整形外科学会へと成長しています。2017年の第2期ヒストリアン委員会での原案作成から、3代にわたる委員長のもとで作業が引き継がれ、この度web版・冊子体の両方で完成に至りました。理事長メッセージから4章立ての本編まで、学会のこれまでの歩みを未来へとつなぐ集大成となっています。
河野 博隆理事長は巻頭の「発刊に寄せて」で、明治末期から大正期にかけて各大学に整形外科学講座が開設されるなかで学会の礎が築かれ、1926年の第1回学術総会をもって歴史の幕が開いたことを振り返っています。以来、脊椎外科・小児整形外科・関節外科・手外科・骨軟部腫瘍など専門領域は広がり、近年では再生医療やコンピュータ支援手術にも及びます。少子高齢化が進むなかで運動器疾患の予防・治療の重要性は増しており、100年史を次世代への礎と位置づけたメッセージが寄せられています。
2006年に公表された「日整会80年史」以降の新規の読み物として、ロコモティブシンドローム、コロナ禍における学会運営の振り返り、100年分の学術総会の分析、歴史的資料の保管・展示、戦前の日整会、日整会の英文誌Journal of Orthopaedic Science(JOS)の歴史など、多彩な視点からの記事が並び、読み応えのある一冊に仕上がっています。
本編は全4章で構成され、第1章「日本整形外科学会の創立まで」、第2章「日本整形外科学会100年の歴史」、第3章「大学整形外科学教室史」、第4章「整形外科関連学会、研究会、団体史」と続きます。現存する39の委員会の歴史や改廃年一覧、全国82の大学における整形外科学教室史と講座開設時期一覧、計65の整形外科関連学会・研究会・団体の歴史もまとめられ、可能な限り各学会誌の創刊号表紙画像も収録されました。学会の歩みを立体的に振り返ることができる、資料性の高い構成となっています。
ヒストリアン委員会は、「歴史を知らないものは新しいものを生み出す力も半減する」として、100年史を学会の貴重な財産と位置づけています。すでに亡くなられた先生方も含め、多くの関係者の協力のもとに完成しました。編纂に携わった一人ひとりの尽力の積み重ねが、日本整形外科学会の100年の歩みを一冊に結実させたのです。この機会にぜひご一読ください。
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